ダメおじとマジ恋【電子限定特典付き】
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ダメおじとマジ恋【電子限定特典付き】

呵尾

これこそ本物のボーイズラブ

ネタバレ
2020年8月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 良かったぁぁ。スゴく良かったです。初コミックとは思えない完成度です。絵も綺麗で可愛いし、ストーリーも文句なしに良くて、引き込まれました。何度読んでも、泣いてしまいます。
ゲイである忍くんは、性癖を隠しながら、デザイナー伊賀の元で働く男の子。伊賀は女好きの下半身ゆるオヤジです。最初はゆるオヤジにどうなる事かと思いましたが、忍を丸ごと受け止める素敵なオヤジでした。
忍には辛い過去があり、それが哀しい。高校時代好きなセンパイ中村と付き合っていましたが、相手は性欲処理のように忍を弄んだ最低なくそ野郎。挙げ句の果てに「男同士なんて気持ち悪い」と傷つけます。気持ち悪いと 言いながら、お前もヤッてるだろ。腹立たしいんです、そいつ。過去に傷つけ、再会してまた傷つけて…そんな忍を受け入れ、全てを包み込む伊賀が素敵なんです。幸せな時間も束の間、またくそ野郎の言葉に傷つけられる忍が、身を引く覚悟でいる事が切なくて、切なくて、哀しい。胸がギュッと締め付けられて痛い。中村のクソ野郎、忍の言葉を借りれば、「ち☆こもげたらいいのに」ですよ。最初、忍が伊賀に向けた言葉ですが。いや、ほんとにもげたらええねん。もげて溶けてなくなれば、ええねん、って思います。
世の中の偏見を吹き飛ばし、強い風当たりから壁となって忍を守る伊賀は男らしくて、カッコいい。
いい人に巡り逢えて良かったです。幸せになってね。
呵尾先生、素晴らしい作品をありがとうございます。うるうるしました。また次回作を楽しみにしてます。
こんな素敵な作品を、沢山の人に読んで欲しい。出来るなら、分かち合いたいですね。
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