花組仁侠伝
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花組仁侠伝

鹿乃しうこ

ハードな世界

2009年11月29日
全話読んだことがあるのですが、意外にこの話シリアスでハードなんです
15話までは、主人公の葵と若頭の崎也との出会い~心と体を通い合わせるまでと、葵のいる暴力団花組の幹部達の抗争や企みがちょっとずつ明らかになるまでが描かれてます。始めはハッタリばかりのヘタレな葵が崎也に付いてからは、だんだん男らしくなってくのが見ものですね
16話からの「LIAR」は崎也の友人でよく行動を共にしている幹部のちひろと、その舎弟の見た目美少年風なツンデレ準紀と、その前に舎弟だった準紀の兄の話です。この話を挟んだ後半で、準紀は花組の内部抗争に巻き込まれるのですが、この「LIAR」を読んでしまうと準紀のちひろに対する想いなどがわかるので、この後のけっこうヘビーな展開に気持ちが準紀寄りになり、精神的にはちょっと衝撃的かもしれません…
いかにも極道の男な崎也と葵のラブも障害はないにしても、真面目な崎也が何を考えているのかよくわからない感じが葵を惑わせてますねでも葵に命を救ってもらった組長が、実は葵を密かに狙っていると知った時の崎也の怒りがも~ギラギラしちゃって、これぞ極道!って感じでよかったです後半は裏のヒジネスを実行に移そうとする組長達と、組長を狙うまた別のグループと、組長に反対する若頭達の対立といったけっこう泥沼な状況になります。 極道モノといったらこういうヘビーな展開がつきものだったりするので、平気、慣れてるって方にだけお薦めしたいと思います。
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