愛を感じる二作品





2020年8月26日
表題作は年月の経つスピードはある程度ポンポーンと過ぎていくけど、押さえるところをガッツリ押さえていて、いい意味でもっとこの二人を見たかった!という、満足ありきの物足りなさを感じるようなまとまりかた。もうひとつの作品は、地元ってこうだよね~!という、その狭さだったりでも愛すべきものでもあってというのが絶妙。たなと先生の登場人物の内面の描きかたは、そのもどかしさがリアルでいい。変化の過程とか悩んでいる迷っているときの言語化がうまくしきれない感覚的な感じとか、相手の考えや気持ちが分からない感じとか、自分で自分のことも実はよく分からない感じとか、でも結果的にはちゃんと言葉で言語化できる、相手に伝えられる感じとか、それをそのまま読者も体験できるような描きかたが本当に好き。

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