僕たちは運命に嫌われている【コミックス版】
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僕たちは運命に嫌われている【コミックス版】

KINACO

重苦しい世界の中の希望

2020年8月28日
なかなかしんどいですよね、オメガバースの世界って。性別のせいで、見下されたり、性欲処理扱いされたりと………αだから、Ωだからと、他人も自分も線引きをするランク付けの世界。さらにややこしいのは『番』です。運命の番とやらで、感情がなくても、本能だけで惹かれてしまう。本能だけで性が暴走してしまうのは、ほんとにケモノですね。もうこの作品は、オメガバースの世界観をギュッと濃縮して描かれています。
好きになった相手に運命の番がいたら?運命の番がいるのに、別の人を愛したら?とてもハードな内容で、読み終えたあと、どっと疲れました。重い。苦しい。切ない。本当の幸せとは?運命に抗って真の愛を貫き通す勇気があるでしょうか。そこまでの愛する相手に出会えたら、ある意味それは幸せなのかもしれません。これは泣きますね、うん。命をはって手に入れた尊い相手と幸せに…
あとがきに描かれていた、九条と八尾とそして生まれてきた赤ちゃん。幸せそうな家族の姿に救われました。おめでとう~。

ちなみに、重苦しいオメガバースの世界で何故関西弁?監修つけてまで、何故関西弁なんやろう?と思う関西人の私。
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