人狼ゲーム クレイジーフォックス【分冊版】
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人狼ゲーム クレイジーフォックス【分冊版】

川上亮/小独活

映画と同じ致命的なミス。下記⑧に記載。

ネタバレ
2020年9月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 映画を先に鑑賞。
小説は未読。
人狼ゲームシリーズは、若手の女優さんの演技を観て青田買い気分を楽しむもの、と割りきっています。
だから、原作と異なる部分もあってよいし、映画のストーリーに矛盾があっても「うん、そんなもの。」と気にしません。

でも、漫画には上記のような楽しみもないし、映画のクランクイン・クランクアップほどスケジュールが厳しく限られないのだから、原作や映画の内容に矛盾やエクスマキナがあれば、少しは修正してほしいな、と思ってしまいました。

引っ掛かる点は多々あります。
1.用心棒を名乗った菅原を、第一回目の投票で吊るす合理性がない。
2.そもそも第一回目の投票で誰も吊るす必要はない。参加者は12人で、ルールによると決戦投票で票が割れた場合、その日は誰も吊られない。
3.樋口が主人公に「多喜川を説得しろ」と依頼する合理性がない。多喜川にとって樋口とメアリはヒロイズムに酔えるレベルの戦友。あえてそれを隠すため、という動機では弱い。
4.樋口が予言者を装い、最初に村人であると名指ししたメアリを、本物の予言者であるジョーが全く警戒しない。
5.上記のようにジョーが滅茶苦茶。
霊媒師を自称した主人公にその場で「名乗り出るのは危険だ」と忠告する程度には人狼ゲームに通じている。
一方、椎木が狐だったとすれば当然出てくる、人狼の襲撃はどうなったの?生きている用心棒が対象を守ったの?という自問が浮かばない。
さらに肝心の最後の投票では、主人公を狐と考えているのに、「安奈は人狼でなかった。ならば残っている人狼の数は1ではなく2なのでは?」と疑問を抱かず、文字どおり自分の首を絞める。
6.霊媒師を名乗り「安奈は人狼だった」と告げた主人公に対し、「菅原は村人側で間違いないか?」と質問する者が一人もいない。霊媒師を名乗っているのは主人公のみ。
7.有希の「まだ狐は残っている」の根拠が希薄。
8.本編に明記の「村人と人狼の数が同数になったら人狼の勝ち」ルールの場合、最後の投票でメアリの指名先は有希一択になるはず。
よく見たら、本編ではなく読者のためのルール説明欄に「人狼が正体を知られないまま村人を全滅させたら、人狼の勝ち」と書いてある。。。
9.以下割愛。

私は人狼ゲームをプレイした事はありませんが、経験者なら分冊3巻くらいでギブアップしそうな駄作。
作画も下手です。
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