偽りの誘惑
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偽りの誘惑

小林博美/アマンダ・ブラウニング

真実を知った後のヒーローの態度が酷すぎる

ネタバレ
2020年9月20日
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ハーレクインに割とよくあるネタな話で、父親と婚前の恋人との間に生まれた庶子のヒロイン。成人してから父と出会い、父の家族に紹介される日を待っていたが、父親死亡。生前に出会っていた様子をスクープされて愛人として報道された上、遺産を残されていたことから、父の家族(特にヒロイン異母妹)やヒーローには遺産目当ての愛人と思われて蛇蝎の如く嫌われる。
特にヒーローの態度がひどい。名付け親の家族のことだからって、そこまでヒロインにいう権利はお前にある? 異母妹が切れるのはまだわかるが、ヒーロー他人だよね。それを本当はいい奴だと庇う弁護士。まったく説得力ないよ。
しかし、そんなヒーローに握手だけでびびっときちゃうヒロイン。こういうシーンはハーレクインあるあるネタの一つだが、あんな態度取られた後に惹かれるって流石に無理がある。どんなマゾっ子なんだ。
以降もヒロイン落としめセリフを吐きつつ、手を出してしまうヒーロー。ついに一線を越えた後で、ヒロインが愛人ではなく娘だと分かるのだが、その時の態度が一番ありえないものだった。父の妻や娘は反省してる中のあの態度。百年の恋も冷めるというもの。
なのに、数日と経たないうちにヒーローが泣きついたら、あっさり許すヒロイン。色々ありえない。
でも一番おかしいのはヒロイン父か。さっさと婚前の子供といえばこんなに大勢傷つけず、拗れずに済んだろうに。
父の遺言のせいでヒロインが一番辛い目にあっていたが、一番被害を被ったのはヒーローだろうな。おかげでヒーローの本性がよくわかったけど。身内は可愛いが、身内を傷つける奴には大した調査もせず無礼に振る舞い、そんな気持ちも肉欲には負けるっていうね。うーん、最低。
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