カラダ目当て
」のレビュー

カラダ目当て

桜朱理/一夜人見

いまどき『試験管ベビー』だなんて・・・。

ネタバレ
2020年10月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ ハーレクイン(小説)を長年読んでいたので、『よくある設定』だとは思いましたが、その設定が大好物なので、また、試し読みで読んだ文章もテンポよく楽しめたので、購入しました。

恋愛、結婚に懲りているけれど、自分の血を引くこどもが欲しい、敏腕かつ容姿に恵まれた社長と、彼に仕えとても信用されている、早くに事故で両親を亡くし、訳ありの、見た目平凡な秘書。協力的な親族、知人に、面倒な元妻などなど。ハーレクインの鉄板です。根っからの悪役はいないので、たんたんとハッピーエンドに向かいます。
タイトルと内容が違う感は否めませんが、楽しめました。

ただ、どうしても気になってしまったのが、文中の『試験管ベビー』という単語と、自分が『試験管ベビー』だと言われたら、こどもの成長に悪影響を及ぼしかねない、という一文。いまどき、試験管ベビーなんて言うのかしら。40年以上前の言葉ですし、その前後の文章も体外受精児に対する差別発言に感じられてしかたありません。作者さまはそう思われているのかしら、とか、担当編集者さまは気にならなかったのかしら、とか。そこは、読んでいて気分がよくなかったです。なので、星マイナス1。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!