本好きの下剋上 第一部
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本好きの下剋上 第一部

鈴華/香月美夜/椎名優

自己中キャラなのに味わいゼロ

2020年10月7日
流行っているし、流行っているからには魅力があるのだろうとしばらく我慢して読みましたが、どうにも主人公の性格の幼さと邪悪さがノイズになって途中リタイアしてしまいました。

自己中心的で、思いやりがなく、自分のことばかり。
それはそれで性格として味があるので、主人公がそういう性格であること自体は嫌いではありません。
ただ、物語の中でそれが正しく認識されず、対立しても最終的に『ちょっと変わっているけど優しくて賢い子』と認識されることに違和感があり、読んでいてムズムズします。
たとえば作中キャラから彼女への支持が「彼女は自己中心的だが、そこがいい」という方向だったり、主人公本人に身勝手な自覚がある(もしくは今後自覚する)というヒール的な存在であれば好きになれたと思います。

試行錯誤しながら進んでいく物語が好きなので、モノづくりのシーンは楽しめましたが、読めば読むほど主人公の性格を無理に肯定する世界そのものに辟易したため途中リタイアです。
もっと好きになりたかった。
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