このレビューはネタバレを含みます▼
1巻無料+3巻まで試し読み。
胸の大きさがコンプレックスのヒロインが、合コンで出会ったヒーロー。胸を茶化す男からかばってくれたヒーローに感動したヒロインはなんとか連絡先を聞き出し、なんだかんだで無事交際に発展する。
しかし、街中で過激な下着を見つめたり、電車でヒロインが痴漢にあった際に、助けてくれたはいいがその時の言葉で、どうもヒロインが思ってたヒーローと違うような…? するとヒーローがとんでもない告白をしてきて…、というのが1巻。
実はお尻フェチだったヒーロー。その告白にヒロインは胸にこだわって胸しか見ない男と何が違うのかと悩むように。
コンプレックスとフェチ、人を好きになるということとは、というのがテーマになった話。
よくあるテーマを、一見明るく軽いノリで描いてるが、テーマを扱う上で大事なポイントは押さえてそうだし、絵と作風のバランスがよい感じにハマっているので、読んでいて不快感は覚えなかった。
この手のネタの話はあまりダラダラやると不快ポイントも際立つので、全3巻とコンパクトに終わっているのもジャンルを思えばちょうどよい塩梅。
出版社的に読み放題にくると思うので、その日を楽しみに待ちたい。
2021/2/27追記:全巻読了。フェチを単に茶化すのだけではなく、あくまで好意を抱くきっかけに過ぎないというのをきっちり描いて、起承転結で綺麗にまとめた期待通りのお話だった。絵も可愛かったし、作者の次回作が楽しみになった。ただ最後の一コマが、ラブコメとして見ればありなんだけど、今後のヒロインの気持ちを思うと、ああではないほうが恋愛的には安心して終われたような、複雑な気持ち。
今は付き合いたての遠慮もあって、思うことはあってもヒロインの内に溜め込んでしまうだろうが、ヒロインがヒーローの行動に遠慮なく突っ込めるような関係にまでなれれば多分うまく行くはず。それこそ尻に敷いて振り回してやればよいのだ。がんばれヒロイン。