おれの制服を脱がせてよ【単行本版(電子限定描き下ろし付)】
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おれの制服を脱がせてよ【単行本版(電子限定描き下ろし付)】

三栖よこ

卒業

ネタバレ
2020年10月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 不毛な関係の世界に、どっぷり浸かったハル。制服に身を包み、性的な興奮を求めているのかと思いきや、ハルには辛いトラウマがあり……当時、高校生のハルは父親に捨てられ、心に傷を負います。親に捨てられるという事が、子供にとってどれだけ深い傷になるでしょう。そのトラウマが、制服を着た子供のままなら愛されるという、偏った考えに囚われてしまい、制服が許される風俗の道へ…ある意味可哀想な子ですよね。誰かに愛されたい、必要とされたい。それが不毛な関係でも。
そんなハルを指名したイケメンリーマンの高城。どうやらバイ。店に行かずともモテモテのはず。高城の目的はハルにあり…目的の理由は理解できます。高校時代、自分をからかって振った元恋人に謝らせたい。ユキに似たハルを身代わりに謝らせた高城ですが、了見の狭いというか、プライド高いというか、動機がしょうもない(笑)身代わりに謝らせて、気が済むのか知りませんが、そこで綺麗さっぱり固執した事から卒業しないとね。なのに高校生を好きになったら、ユキを忘れるかもしれないとは、訳がわからんです。ハルは高校生でもないし、高城がユキに似たハルと制服に固執しているだけのような気がします。そこが腑に落ちない。まぁ、でも見た目は似てても、中身は違うからこそ好きになったんでしょうけど…ハルからしたら、昔の恋人に影を重ねて、ハルを通してユキを見られてる気分にならないんだろうか?だけどまぁ、自分だけを愛してくれる人に出会えて良かったですねぇ。制服を脱いで、ボーイ卒業です。幸せになって欲しいですねぇ。店長五郎ちゃんも、寂しいでしょうけど一安心で何よりです。イケメン五郎ちゃんの恋も見たいです。
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