切なさとすれ違いの線引きが絶妙

ネタバレ

2020年10月26日

このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家さん。会社員花輪×DK望(のの)

幼い頃両親を亡くした望は母の妹夫妻の養子になり、女の子の様な顔&名前で虐めらても、いつも守ってくれたその家のいとこ兄弟(優吾・健吾)
大好きだった優吾が帰らぬ人に。

叶わなかった初恋の後悔を忘れる為に次々と彼氏を変える望が、偶然出会った花輪さんは亡優吾と瓜二つで、似ているのは顔だけではなくて…。

優しい花輪さんに揺らぐ望と、身代わりでも放っておけない花輪さんの心情がとても良くて、切なさとすれ違いの線引きが上手いなと思った。

ただの遅刻に怯える望と、女性にモテモテなのに彼女に捨てられまくる花輪さんが初めて見せる執着心とヘタレ感が良かった◎

残念なのが恋人になるまでの気持ちの整理があったとモノローグだけだった点。そこを読みたかったし、義両親と花輪さんの対面や健吾との関係など知りたかった。モテ男の初恋のダサさと、振られる事も出来なかった初恋を引きずる切なさはとてもよく出ていたと思う。

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kou さん

(女性/60代～) 総レビュー数：489件

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