このレビューはネタバレを含みます▼
ストーリーが全く成り立っていないすごいマンガ。可愛いキャラ絵を愛でるだけならよし、読める物語性やオチを少しでも期待すると肩透かし必至です。これは、マイナーなゲームブックの4コマ集か。その程度の情報量。回しきれないくせに、十二支×拷問具というニッチな組み合わせ設定を作って公開しただけで満足ですか? 各キャラの練り上げの荒さも目立つ。大概、好きですよね、このテの作者あるある、組織対立とか無駄にキャラだけ増員してモブ化するの。これが3巻まで発行されたって所が逆にすごい。戌は歪みどころか、昔も今も地味な忠犬に過ぎませんし、作品紹介は嘘でした。強いて云えば、馬がそれっぽい。馬は作者が一番、筆が乗ったキャラだったのでしょうか。数少ない黒髪キャラのせいか、立ち場面や群衆コマでは、妙に存在感を放っていました。総合的に、キャラ絵の勢いだけは好みだったので、何となく3巻まで買いましたが(戌の歪みにも期待していた)、漫画レベルと呼ぶには、かなり抵抗がある作品でした。楽しめるかどうかは自己責任で、どうぞ。と、正直に思います。