オールドファッションカップケーキ
」のレビュー

オールドファッションカップケーキ

佐岸 左岸

深くて甘い。追記!!

2020年11月22日
試し読みで気になっていて、皆さんの口コミを参考についに購入しました。
繊細な絵のタッチが少しヒョロっとした、でも頼もしい上司(野末さん)の雰囲気にぴったりで、作者さんの世界観にスッと入り込めます。野末さんの言葉ひとつひとつに相手を思いやる優しさが込められていて、部下(外川さん)とともに読者もイチコロにされてしまいます。台詞が長い、文字数が多いとは思うのですが、それでもスラスラと読めてしまうのは、丁寧なコマ割りと言葉選びで、読みやすく素直に聞き入れさせてしまう登場人物たちの人柄のせいかな、と感じました。読み終えて、改めてタイトルの意味を考えると、この二人にぴったりだなぁーとつくづく思いました。皆さんが何度も読み返す、と口コミされていたのも納得です。
【追記】
カプチーノ編。スチーマーで泡立てたミルクが滑らかな口溶けで、コーヒーの苦味が和らいで、ホッとするような優しい味。外川さん(実くん…ふふ)との関わりを通して、少しずつミルクが混ざっていくように野末さんの生活にも少しずつ変化が現れて、二人の葛藤する姿がなんとも愛おしい作品でした。オーソドックスだけど、いつもつい食べたくなるオールドファッション。カップケーキってとこが、またホームベーカリーっぽくて好き。カプチーノも加わったら、幸せな休日って感じがまたたまらない。80になるまで読者もついていきますので、ずっと続編描いてほしい。
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