白藍のケモノ
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白藍のケモノ

かざみ幸

種族を越えた愛

ネタバレ
2020年11月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 異種間で、狩る者狩られる者の世界。村で稀少価値の高いケモノの髪や角を求め、猟をする男達。山奥深い中、深い穴に落ちた人間に出会ったケモノのシア。その時に話をする二人。その後村の長のライエンに商品として捕らわれてしまい…
捕らわれの身となったシアは、商品としての価値がある以上、殺される事はないにしても、拘束されたまま。だけど、宴席に並んでいたり、寝室もライエンと同じ、ライエンの弟サンカもフレンドリーに優しく、村の子供達と水浴びもしてくれる扱い。決して奴隷ではないけれど、逃げる事は許されない。徐々にライエンとサンカの優しさに触れ、心を開くシア。山奥の穴で出会った人の声はどっち?ブレスレットをくれたのは?
稀少種の最も価値の高い、ケモノの涙。その涙はケガを治す薬になると…腕を負傷したライエンのために流す涙。その分、生命力を使うため3日も覚まさないシアに付きっきりの看病をするライエンが優しいんです。もう確かな絆が生まれてるはず。キュンです。そんな中、盗み見していたウェンシンが、シアを狙い拉致カン禁。もう、ずっとこいつ最低です。
怒りを持ってウェンシンを殴り、シアを助け出したライエンがこれまたカッコいい。愛だな、愛。『一生離さない』くぅ~、離さないでぇぇ(笑)もう商品でなくなったシアが幸せそうでなによりです。愛した者を溺愛しそうなライエンが、大切にしてくれるはず。めでたし、めでたし。
ちなみにウェンシンですが、この村の罰則はユルいのか?何で普通にすごしてるんだろ。拉致カン禁と暴力なら檻の中では?甘いぞ、ライエン。
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