おおきい小竹とちいさい武田
」のレビュー

おおきい小竹とちいさい武田

重い実

身長差14m40cmの恋

ネタバレ
2020年12月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ (注意!)試し読みに載ってないですが、無理やりなところや、知らない人としてる場面があるので、そういうのがダメな人は読まないほうがいいです。

巨人族と普通サイズの人が暮らす世界で、間違えて普通サイズの人の高校に入学した小竹は、教室の外から授業を受けたり、(体育館には入れたのになぜ笑)プールを作らされたり、初っぱなから気の毒すぎる(笑)

入学式の時に後ろにいた武田と惹かれあうが、体のサイズが極端に違うので抱き合うことすらできない。
武田は同級生の大橋に迫られ、小竹のことが好きなのに何度か関係を持ってしまい、やめなければと思っていた時その現場を小竹に見られ、小竹は突然姿を消してしまう。

自暴自棄になっていた武田のところに、突然普通サイズの小竹が現れる。
小竹は同級生の森から食べると体が小さくなる実の存在を知り、その実を食べて普通サイズになっていた。

でも、小さくなる実を食べたら1ヶ月しか生きられないという小竹にとっては命がけの選択だったのに、武田への愛を選んだこと、武田がどんなになってもただひたすら純粋に武田のことを愛している小竹に涙してしまった。

武田のことが忘れられない大橋は、数年後、外見が武田にそっくりな三宅という男に出会う。
最初は武田の代わりだと思っていたのに、三宅に執拗なくらい愛されて最後のほうは武田の代わりではなく本当に三宅のことが好きになっていた。
(個人的には三宅が大橋に片思いしているときに、大橋を振り向かそうと一生懸命なのが本当に健気で切ない気持ちになりました。)
下巻はほとんど大橋と三宅のお話ですが、ふたりが出会ってお互いが救われたという意味では読むべきかなと思います。


評価はどうしようか悩んだのですが、小竹の心の広さと、三宅の一途さで星5にしました。

まだ体が大きい頃の小竹と武田のデートのところと、5年後、大人になった武田が仮死状態から生還した小竹に溺愛されているところがかわいくて好きです。
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