虐殺ハッピーエンド
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虐殺ハッピーエンド

宮月新/向浦宏和

どんどん

ネタバレ
2020年12月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最初のうちは主人公も妹の命の為仕方なく殺人を犯していて、自分に与えられた絶望的な運命の中でも少しでも真っ当に人間らしい葛藤や苦しみを感じながら物事を決断しているが、だんだんと警察の捜査、周りの人間の動向、何よりも妹の余命が減っていくにつれ、自分が当初考えていた正義や倫理、信条すら忘れ、もはや妹の為といいつつ、妹を傷つけるような選択を厭わなくなっていく姿。読み初めのうちは同情心が湧いていたがだんだんと殺人鬼の顔になっていく主人公に恐怖と悲しみが湧く。全て読み終わっていないが、唯妹を救うために何人もの人を殺す物語というわけではなく、なぜこの不幸な呪いが主人公に降りかかったのか、妹は何かを知っているのか?ミステリ要素もあって読んでいてワクワクする。
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