このレビューはネタバレを含みます▼
目がみえず、白杖を持つ高校生の男の子(田子君)と、その子に一目惚れした大学生の男の子(小木君)のお話です。
田子君は、先天性なのか小さい頃から目が見えないようで、既に障害に対する辛さやコンプレックスを乗り越え、達観している雰囲気があります。その為、あまりそのことでジメジメすることはありません。
小木君は、ゲイであることをなんとなく自覚していて、そこに引け目を感じているところです。
田子君の目が見えないことについて、あまりピックアップされずに話は進みますが、それは主人公ふたりがあまりそれを気にしていないから。
物語後半で、小木君はそれを単純に「気にしていない」んじゃなくて、むしろ無意識に利用していたことに気づかされます。
その後ろめたさが読んでいるこちら側にも伝わってきていたたまれない気持ちになります。
今のところ小木君の片思い状態ですが、次巻でどういうふうに関係性が変わっていくのかがとても楽しみです。