このレビューはネタバレを含みます▼
作者さん買いですが、いつもよりパンチが弱く感じました。神職の雪邑のふわふわした感じがつかみ所がなく頼り無げな雰囲気、誰しもが持っている田舎の古い家屋の薄暗く怖い空間が舞台であることで、ますます雪邑のあやうさが際立ち、早くその先を読まなくては、という気にさせられ、一気読みでした。現実は菫と共に東京にあり、雪邑のいる田舎は夢の中の世界であるような対比も面白かったです。ハラハラする場面もありましたが、最後にトミーの謎が解け、ああ そうかと府に落ちてすっきりしました。