進撃の巨人 悔いなき選択 リマスター版
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進撃の巨人 悔いなき選択 リマスター版

駿河ヒカル/諫山創/砂阿久雁(ニトロプラス)/「進撃の巨人」製作委員会

物足りないと感じた方へ

ネタバレ
2021年1月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 原作のエルヴィンが19巻で仲間を騙していたと回想するシーンで悔いなき選択のリヴァイと思われる2カットが入っているのはなぜかずっと疑問で。アニメ版では描写がもっと残酷、エルヴィンが冷たい感じなのを最近見て、悔いなき選択のエルヴィンの解釈がちょっと変わりました。エルヴィンはリヴァイを何がなんでも調査兵団に留めるために壁外調査でファーランとイザベルが死ぬことをある程度折り込んでいたのかなと。取引の結果でなく主体的に調査兵団にコミットさせるためにリヴァイの巨人への憎しみや怒りを煽る必要があったから。エルヴィンが本当に正義感の人物ならロボフの件に片がついた時点で3人にネタバラシして、それでも兵団に残るか聞いても良さそうなのにそうしなかった。リヴァイに殺される危険があるのも知りながら放置して2人が死んだ後に明かしている。正規の訓練を受けておらず技術的には基準以上でも精神的な通過儀礼を受けていない彼らは巨人を侮っている描写があったし、まさか死ぬとは思っていなかったはず。入団前に新兵の半分以上が死ぬとか聞かされ覚悟を決めて入団する訓練兵とは違って。エルヴィンが回想した「仲間を騙した」という内容は人類を救うという偽りの目的を掲げていた、ということだけではなく具体的にはこっちなんじゃないかなとふと思ってしまいました。リヴァイがエルヴィンに従うことを決めたのもそれを見抜いた上で、目的達成のためには何でもするというエルヴィンの信念、底知れなさに心酔していったんじゃないかなと。巨人をあっさり倒すリヴァイが本気だったらエルヴィンを殺せない訳は無いので全て飲み込んで殺さなかったということだと思います。
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