このレビューはネタバレを含みます▼
お得なクーポンを使って購入し、ついに読むことができました。
世間で話題になっていた頃、至る書店でよく見かけては「いつか読もう」と心に誓って早数年。眼光鋭い少年の決意を持った表情に捕らえられたと言っても過言ではありません。書店で何度も目が合ったような錯覚に陥りました(笑)。インパクトのある表紙は重要です。読むとなぜあの表情なのかがわかりました。
1937年に出版された歴史的名著を初めて漫画として描きおろしたものとのことです。主人公のコペル君と叔父さんの手紙のやり取り形式が、ヨースタイン・ゴルデル氏著『ソフィーの世界』を想起させられました。(本書の方が先に出版されてますが)
難しそうで敬遠しがちな哲学の入門書と捉えれば、手にとり易いかもしれません。「自分で考えて自分に問うてみる、自分自身の魂で知る、自分で自分を決定する力を持っているのだから」ということが印象に残りました。人によって感じ方は様々かもしれませんが、個人的には読んでみて深く内省する良い機会を与えてもらいましたし、心が温かくなりました。