君がそれを愛と呼んでも
」のレビュー

君がそれを愛と呼んでも

ひびき澪

主人公の今後が気になる…

ネタバレ
2021年2月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 3話で主人公はヒロインの同僚から「興味本位ではなくちゃんと彼女を救う覚悟があるのか」と訊かれます。これに対して主人公はその場で「覚悟はある」と即答します。

ここに主人公の見通しの甘さが見えるような気がします。想像するだけでも、ヒロインを救うにはまずDV彼氏への依存を解くことが必要で、そのためには幼少期から植え付けられたヒロインの歪んだ価値観を根本から変えなければならないでしょう。ここまでだけでも大変なのに、別れさせた後にDV彼氏がストーカー化して家に乗り込んできた時に普通の会社員の主人公はどう対処するつもりなのでしょうか。
この見通しの甘さは悪いことではなく、良くも悪くも彼が普通の人であることの証であるとも言えます。しかし「普通の人」のままではヒロインを救うことはできないでしょう。

この手のお話は、結局ヒロインは救えないままで、主人公≒読者は「自分の無力さ」に酔って終わるパターンが多い気がしますが、この写真部出身の主人公はどんな結末を迎えるのでしょうか。
DV彼氏との入れ替わりも含め、今後の展開が気になります。
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