このレビューはネタバレを含みます▼
高校教師26歳×銀行員26歳。初めて同士の幼馴染みカップル。高3で付き合い始め大学受験を控えたある日、「本当に好きなのはヒロインの姉で、幼馴染みだから付き合ってみただけ」と突然別れを告げられた。酷いショックを受けたヒロインは受験先を地元の国立大から都内の大学に変更し、家族に自分の連絡先と行き先をヒーローには絶対伝えないでほしいとお願いする。“地味子”から派手な女子に変身し、傷つきたくないから誰も好きにならないと武装するヒロインが悲痛々しい。言葉の刃が抜けないまま八年が経った頃、唐突にヒーローが目の前に現れた。勝手に誤解して残酷な嘘を吐いたこと、ずっと好きなこと、許されなくても会って謝罪したかったことを告げられても簡単には受け入れられないヒロイン。当時の担任、ヒロインの姉、幼馴染みカップル各々のベクトルが間違った方向へ行き、こんがらがってしまった赤い糸。姉が取った行動の貰い事故みたいな感じで深く傷つけられたヒロインがとにかく可哀想だった。離れていた八年間、他の誰とも付き合えなかった二人とはいっても、ヒーローには同情の余地なし。いくら嫉妬に狂っても言ってはいけない言葉があるんだ！と説教したくなる。優しいヒロインが遺恨を流してくれたお陰で迎えたハッピーエンドだった
レビューをシェアしよう！
ERR_MNG