やわらかい棘とあおい雪
」のレビュー

やわらかい棘とあおい雪

葉芝真己/崎谷はるひ

切なさで胸が引き絞られるよう

2021年3月29日
とても美しいお話だと思います。原作の小説があるだけに、言葉が綺麗。全てを説明するのではなく、行間を読むような間が、切なさを増幅しています。性描写も、シーツを掴む手など、間接的な描写で綺麗に表現されていて、赤裸々なものより、かえって想いが伝わってくる気さえします。言葉足らずの誤解からすれ違い、別れた5年の月日。互いに負ったそれぞれの苦しみと傷を、癒していく。運命を信じたくなりました。とても好きです。
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