偽りの婚約者に溺愛されています
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偽りの婚約者に溺愛されています

鳴瀬菜々子

全員面倒くさいやつら

ネタバレ
2021年4月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒーローもヒロインも、ヒーロー弟もヒーローの婚約者も、ヒーロー兄弟の父親も、ヒロイン父親も、全員面倒くさいやつら。
一人でも素直にさっさと、行動してれば、絡まることもなかったのに、誰も素直にならないし、行動しないし、行動したらしたで、面倒くさいことをするし。絡まりの始まりは、素直に好きだと言わないヒーロー弟と、ヒーローの婚約者になった幼なじみ女性で、片方は止めてほしくて婚約しちゃうし、片方は、それで荒れて遊び人になってしまうから、余計にこじれまくった二人。それに巻き込まれたヒーロー。望まない婚約な上に、いつまでも二人が素直にならないから、了承していない婚約者がいる状態。キスすらしていない兄と妹のような関係。
そんな三人の状態を分かってて、何もしてこなかったヒーロー達の父親。いずれは、婚約者をすげ替えるつもりだったと言ったけど、ニヤニヤと困る息子達を楽しんでたように思える性悪な性格。私をどんな人間だと思ってるんだ!と憤慨してたけど、性悪なのがバレバレだったと思う。友人であるヒロイン父親の催促でやっとニヤニヤの見学を止めたみたいだけど。そして、あまりに男らしいとの評価ばかりで、同姓から王子様扱いされてばかりで、とことん女性としての自分に自信がないヒロイン。望まないお見合いの悩みを相談したら、覚悟もないのに、了承していないとはいえ婚約者がいるのに、中途半端にヒロインを助けたいと、偽物婚約者に無理やりなるし。そのときのやりとりが、のちのちまで、ヒロインに素直になることを拒ませる原因に。とにかく女性としての自分を自分で一番認められないヒロインは、ヒーローのストレートな口説き文句や色仕掛けにも、あらゆる言い訳や理由を探し、ヒーローの気持ちを信じようとしない。ヒーロー婚約者の幼なじみ女性も、ヒーロー弟への気持ちを拗らせてるから、余計にヒーローとの婚約に執着するし。とにかく、全員素直じゃない、わざと拗らせているのでは?!と疑いたくなるほどに、面倒くさい事態にどんどん陥る。ヒーローもヒロイン好き好きいうわりには、父親達の言いなりで何も現況を変えられてなくて、一人腐るだけ。そして、やっとヒロイン父親が落ち込むヒロインが可哀想になって、ヒーロー弟と協力して事態を動かそうと、ヒロインを焚き付ける。やっと勇気を出して告白しにいくヒロイン。ヒーロー父親も十分に楽しんだのかあっさりと承諾。
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