このレビューはネタバレを含みます▼
作者買いですが、オパール文庫は初出だったんですね。
レーベルはあまり意識してなかったのですが、意外でした。
ヒロインが初っ端から酷い目に遭わされる場面を素早くフォローするヒーローが大人の男で素敵でした。部下に厳しく冷徹系の人ほど、隠した好意の裏返しはよくあるパターンだけど、二人の曖昧な関係に会社の企業買収が絡んでくる展開で
物理的にも距離を置かざるを得なくなるのが読んでいて切なくなりました。ヒロインが恋情を抱えたままヒーローの元を去り、新しい一歩を踏み出したところからが読み応えありでした。想い合う気持ちが再び引き合わせたようなヒーローの登場シーンがカッコよくて官能的で痺れました!
白石さんは別離した恋人同士を異国の地で再会させるのが好きなのかな?そういうのがまた絵になるお似合いの二人ですが。自立した大人の恋と所々に香るタイトルのパヒュームが
素敵なアクセントになってたけど、優雅で妙に威圧感のある
お嬢様親子の制裁がボヤけているのがちょっと不満。
しかし全体的にはやはり作者節炸裂の切なさと甘さを堪能させていただきました。