このレビューはネタバレを含みます▼
特殊なプレイや凝った誘惑はありません。
大人しいノーマルプレイのみです。
主人公の神父は……頭が悪いのでしょうか。
色欲を断ちたいという意志は、生い立ちにも由来する人生で最も大事な価値観なんですよね?
なのに誘惑を宣言する魔物に、まったく何も対策しません。セリフで抵抗を口にするだけで、合間に時間がたっぷりあるのに本当になにも行動してないです。気づけば本番行為です。特に二人の間にドラマはありませんが、やってたら好きになりました。神のことはどうでもよくなりました。終わり。え??神どうしたの?敬虔だ敬虔だって言ってたのはなに?とびっくり。 前半の地の文での彼の描写がシリアスなので、ギャップで、自分にとって重大な問題にも手を打たないし、大事な価値観がすぐ変わる、飛び抜けたアホにみえます。
あと田舎は閉鎖性が…と腐すんですが、自分こそ田舎の要職者で影響力もあるのだから、嫌なら改善のために動いたり働きかけたりしてみればいいし、そうする責務だってあるだろうに。何もしないのに社会に文句をいう子どもみたいで本当にイライラしました。
女性のほうは、鳥下作品ぽく淡々としています。色情の魔物ですが、神父とのベッド以外では、女性性を出すのをおそれているようにすらみえました。たとえば、彼女は周囲からの性的なまなざしを利用するのではなく、あらかじめ避けようとしたり、好意を寄せられれば理由がわからず戸惑ってみせます。一応そうしてしまういきさつは書いてあるんですが、今まで人を性で魅了してきて、日常に性があった存在なのに、その反応はちょっと変だと思いました。濡れ場以外のシーンでのふるまいが、「性的な魅力あふれる自分」に慣れた女性に見えません。気のいい村の娘として人と接してるときのほうが、キャラクターは自然で生き生きしてみえました。
オチは村人Aとの3p生活。そんなのタイトルと表紙から想像できませんて。だいぶ好みが分かれそうです。