このレビューはネタバレを含みます▼
伯爵28歳×女伯爵28歳。八年前に起きた謀反から生き延びた幼馴染みの二人。彼女を安全な国へ留学させ、彼は国に残り四年かけて民衆の反乱を成功に導いた。帰国した彼女は大学で学んだ豊富な知識を活かし、彼は美貌を盾に女性達から噂を収集して宰相の残党を探っていた。恋をしていた幼い頃彼に『あまり美人じゃない』と言われ、自分の侍女とキスする姿を見て失望し、留学先でも男で嫌な思いをした彼女は、男そのものに幻滅していた。縁談を断りまくるうちに男嫌いの噂が立つ始末。内偵先で初恋話をするかキスするかの二択になった時、彼に初恋相手は自分だと言われても真っ向否定し、結局読書の誘惑に負けた彼女がキスを選択するオチで終わる。神王の契約を巡る不審な動きを察知し、神殿に潜入した彼女に迫る貞操の危機。強力な媚薬を抜くために助けに来た彼と初めて体を重ねる。翌日結婚の話をしようとする彼に対し、国に迫る危機を訴える彼女の温度差が切ない。会話中に彼が幼い頃から他の男と仲良くするなと怖いぐらいに真剣な表情で言ってたこと、留学中も男にたやすく心を許しちゃ駄目だと言って毎週手紙が届いたことを思い出したヒロイン。こうなると彼が不憫としか思えない。媚薬の効果が切れてないからと愛を伝えぬまま再度熱く激しく何度も体を重ねる二人。恋人じゃないからとキスを拒まれると、抱き潰して意識朦朧になった彼女にキスしまくる彼が可愛い。彼女の全てが愛しいヒーローと命懸けで神王を守る彼の力になりたいヒロイン。王子の洗礼式当日、神王の儀式を知る彼女が拉致されても式は続行。反乱分子を撃退し、救出に向かった先にいたのは気を失って動かないヒロイン。彼女を抱き締めながら泣きじゃくるヒーローがとても愛しく感じた。幼い頃から泣き虫だった彼が謀反後からずっと泣くことを我慢して頑張ってきたことをちゃんとヒロインは分かってあげてた。愛を告白してもなかなか信じてもらえぬ彼は必死のアピール。実際は然程遊んでないし、前から君しか見えてない、帰国してからは君だけしか見てない、男嫌いと聞いたから女性不信と吹聴して女払いをしたし、一生独身でいるなら自分も独身でいるーー。熱烈に口説きまくり彼女が求婚に頷いた後は、濃密な愛の交歓を繰り返す二人。昔から変わらず、彼の眼差しからも態度からも彼女への愛が溢れている。幼い頃から大好き同士の両片想いが成就してよかった!