このレビューはネタバレを含みます▼
ヒロインって、結局、その時その時に強い愛情をぶつけてくる男性が好きなだけで、愛されると、愛してる気持ちになるという主体性のないコロコロ人格。悪女のような描かれた方をしたヒーローの元彼女の方が、自分が何を欲してるのか、芯があって自分に正直。魔性の女のようで、実は仕事にも愛にも一生懸命で、時に弱くなるから、その時に目の前にいるヒーローに慰めを求めただけで、愛してるわけでもなく愛されているわけでもないことをきちんと解っていて、もうどうしようもない淋しい時に体だけの関係を求めることが分かっている大人の女性。それに比べてヒロインは恋に恋して、相手の強い思いに気持ちが伝染するだけで、主体的な愛情を持たない女性。浮気したヒーローがよくないんだろうけど、弱った時の男性を受け止めることが出来ないから、ヒロインを思い、元彼女に牽制しにいったのに、それを誤解されて仕事でも辛くて、なのに、ヒロインは自分が楽になりたいがために、他の男性にキスされたことを正直に話して、理解を得ようとするし、いっぱいいっぱいのヒーローは、無理やりにヒロインに気持ちをぶつけることしか出来なかったのだろう。でもヒロインには逃げられるし、弱りきってるところに、都合のいい元彼女からの誘いがあって、フラフラしたのだろう。だけど、ヒロインを泣かしたことを深く後悔し、自分が相応しくないと身を引いて、仕事に打ち込むも、それもどんどんうまくいかなくなり。そして、ヒロインも新しい彼氏と婚約までいったのに、土壇場で、主体性のある愛に目覚めちゃって、彼氏を振り切って、ヒーローへ。それでも自分が相応しくないと逃げるヒーロー、なのに、こっちも土壇場でヒロインへの気持ちを溢れさせれてなんと妊娠行為を。なんて無責任な二人なんだろうなあと思う。浮気したヒーローも主体性のないヒロインも似た者同士で、どっちもクズで、周りを振り回すだけ振り回して自分たちはハッピーエンドって。主人公二人が幸せになればいいのが恋愛マンガなんだろうけど、逃げ場所になった当て彼氏が一番の被害者。ヒーロー元彼女が悪女に思えない主人公二人の身勝手ぶり。ヒーローは自分勝手な正義感を振り回すし、ヒロインは愛されることにしか興味がないお子さま。ある意味お似合いの二人。恋も男性も仕事のためには時に利用する元彼女の強かさが眩しい。