アナグラアメリ
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アナグラアメリ

佐藤ざくり

恋愛倫理観が一途な男子が勝つ珍しい設定

ネタバレ
2021年4月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 少女マンガでも女性マンガでもそうだけど恋愛倫理観が一途な男性が当て馬にされちゃって、真面目に誠実にヒロインを思うのに、結局はモテモテ人生で女性を食い散らかしてきたイケメンヒーローが初な一途なヒロインを翻弄して心身共に手に入れてしまうという、ある意味登場した時から落ちが分かるようなハッピーエンドばかりだけど、この作品は違う‼️恋愛倫理観が真面目で誠実な恋愛慣れしてない男性が二人とも勝つというそれはそれは珍しい設定。どんなに女性を食い散らかしてきても心の中ではヒロインが好きだったけど、すれちがってしまったけど、きっかけがあれば、ヒロインに一途さをアピールして後は恋愛慣れしたトキメキテクを発動すればヒロインイチコロという物語が多すぎて、だったら、遊んだ者勝ちじゃんって、真面目に恋愛するやつはバカを見るって落ちばかりでうんざりしてた。だけど、この作品は違う‼️初で拗れてしまったヒロインが一度は初恋だった遊び人イケメンヒーローと恋人になるけど、それでも真面目で誠実に自分に不器用に向き合ってくれる男性を選ぶ。なんでも出来て完璧である意味器用過ぎるヒーローではなくて、当て馬だとほとんどの読者に思われていた年下男子と結ばれたヒロインと、二股してたくせにやり直しを求めてきたクズメガネ男子ではなくて、不器用だけど自分に一途で真摯な男子を選んだヒロインの友達女子。どちらも、モテモテである意味女性に器用な男子を一度は選ぶも最後には恋愛倫理観が誠実な方を選んだという、世の中の不器用で誠実な男性達が報われるラストで喝采でした。ヒロインの初恋相手男子を一途と読む読者が多かったけど、どこが一途なのかさっぱり分からない。美人ばかりを食い散らかしてきて、アクセサリーのように彼女をとりかえてきて、器用に恋愛を楽しんできて、それでずっと心の中ではヒロインが一番だった、ヒロイン以外には心が動かなかったとかって告白してるけど、物は言いよう。そんなことを言って自分がどんな言動をしてきたのか振り返ってみて恥ずかしくないのなら人間としておかしいと思う。女性を食い散らかしてきても、心の中ではヒロインがだけだったよと言えば、それでハッピーエンドなら、誠実に恋愛する男性の存在は必要ないことになってしまう。遊ぶだけ遊んで、でも訳あってのことで心は一途だったよなんて言い訳が通用するのなら、男女共に誠実に恋愛する必要なくなる。
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