縁切りαは番になりたい【単行本版(シーモア限定描き下ろし付き)】
やごとき智
師走
さん
(女性/30代)
総レビュー数:83件
このレビューはネタバレを含みます▼
特異体質のαとΩが結ばれる過程は、温泉の効果や二人の交流を絡めてるから、ちょっと過程が弱い気もするけどまぁ良いかなぁとなるんですけど、攻めのαの家(旅館)に嫌がらせをしていたのが受けのΩの実家で、序盤に客として来た番のαが受けが無理矢理嫁がされそうになっていた相手で、終盤に受けを手に入れる為に番を捨てて受けに迫り、Ωを見下す発言に攻めとお爺さん(先代?)を激怒させて常連客の番の人達に制裁を食らう・・・みたいな、一見するとスッキリ勧善懲悪な展開があります。
が、そんな力を持っている人達なら、旅館に嫌がらせされているのが判明した時点で調べ上げて圧をかけられるんじゃ・・・?と首を傾げてしまう。
捨てられた番は従業員になってるのは、フェロモンバランスを整える温泉の効果?なんだろうけど、これもだいぶご都合だなぁと、まぁ今後Ωへの救済措置になれば良いかなとは思える、うん。
最後は攻めと受けが結ばれた事を切っ掛けに、客足も戻ってハッピーエンド、子供も産まれてめでたしめでたし。
でもΩを子を孕む道具としてしか見てない実家に圧はかかってるけど、こいつら野放しなのかぁ・・・とか、攻めが服用をしていたフェロモンを抑える薬が廃盤になってしまったのか?とか、穏やかに見えた先代?の爺さんが攻めのせいで旅館が云々という詰り片とかオメガバースなのに攻めとのえっちを妄想した受けが女目線で〜(そこはΩなんだから別に女目線じゃなくても良いのでは?)等々、二人の関係を含めて明るめな話にちょいちょい引っかかる要素が、なんかモヤる一冊でした。
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