ゴーストライター
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ゴーストライター

ひつじま羊

言葉が死ぬとき、めざめる世界がある

ネタバレ
2021年4月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「弄んでボロボロにして捨ててやるつもり」だった男に絆される展開、好きです。。。
さて、表紙・表にて主役二人のイメージがテグジュペリと寺山修司の各々の「星の王子さま」だと知り、脳内でキャラに肉付けしてしまいました。。『光』=狭い世界から外へ逃げ出し何が一番大切かを知り生まれ変わって元の星に還る子ども**『修一』=憧れた対象になりた過ぎて拗らせ狂気を纏うも全部ぶっ壊して現実に還る年増。。イヤホント、勝手な解釈ですが///。
あと星の王子さまモチーフでスゴイ使い方だなーっと思ったのが、ベストセラーの文庫本の題名「言葉が死ぬとき」で、これは寺山版のラストに出てくる「言葉が死ぬとき/めざめる世界がある」というテーマを、作品初っ端に大きく描いてて、なんてトリッキーなんだと!!もひとつ、最年少(16歳)での受賞作名が「星の花」っていう、テグジュペリ版でお子さま王子が最も大切だと認識したモノをもってくるとは、憎い演出です。ンでこの作品は、狭い世界の少年はエロいことしながら言葉を眠らせて現実と向き合うことで大人になった、と解釈しました。なので作者様は寺山版肯定派の立派な大人だと受け取りましたが、これでよろしいか?そういえば作者様は花を食べてしまう『ひつじ』でいらっしゃる・・・24
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