ネオン街の蜘蛛と蝶
」のレビュー

ネオン街の蜘蛛と蝶

滝端

色香漂う画力の勝利

ネタバレ
2021年5月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作家さん買いです。本編はストーリー性ありませんwヤクザの榛沢がキャバクラ店長伊泉をモノにしようと手練手管を尽くして、蝶が蜘蛛の巣に絡まっていくように伊泉を落としていく様を描く。榛沢が手に入れたいと思うほどの魅力が果たして伊泉にあるか…あるんですねw読んでるうちにメガネ男子の伊泉に、そこはかとない色気を感じ、美しいと感じる。男の色香が漂う画力に、納得するしかないわけです。ヤクザでいる限り、伊泉との関係はみかじめの代わりに脅して手に入れたもの、それを払拭するように榛沢はヤクザを抜けようとする。伊泉を翻弄しているはずの榛沢もまた、蜘蛛の糸に絡められるように伊泉に翻弄されていた。そして物語が動き出すのは番外編から。組織が張り巡らす蜘蛛の巣が榛沢に襲いかかる。二人の心情を研ぎ澄まされた言葉で吐露させる。二人から目が離せないし、幸せになって欲しいと願う。極上の恋愛官能小説読んだ気分が味わえるかも。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!