夜間逃避行
」のレビュー

夜間逃避行

久我有加/絵津鼓

深い

ネタバレ
2021年5月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 妻に逃げられ”被害者”という立場になった成一と、気の弱い兄の起こした殺人事件により”加害者の家族”となったナトリ。二人の対照に位置する立場とそれでも惹かれ合った一週間の旅がすごく沁みました。私自身他人事だから言えることですが、加害者家族のあまりに酷い扱いに納得する所もありながら、惨いな。と思っていたのでナトリの過去と苦しみ続けている現実にめちゃくちゃ泣きました。成一が桜井さんにナトリ君は関係ないじゃないですか、と言いかけて親友と駆け落ちされて妻の家族に自分や自分の家族がものすごい怒りと憎しみを向けていたことを思い出しハッとする場面は鳥肌が立ちました。BLと言うだけでなく、色々な事を考えさせられたお話でした。読み終わったあと加害者家族について支援など調べ始めましたし、、汗
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