このレビューはネタバレを含みます▼
一応、『躾け方=にじゅうまる』シリーズの6作目。世界観が緩く繋がっているだけなので、単体で読んでも問題なし。
美容室オーナーのジョージ、尽くしがちなイケメン好きのハル、イケメンアシスタントの慎吾。
顔だけイケメンの束縛男と別れたハルがふらっと入った美容室でイケメンの慎吾にロックオン。ノンケの慎吾とお近づきになりたいのにいくら可愛くても男はナシと言っているのを聞いてしまったハルは泥酔。介抱してくれたジョージをムサヒゲと言いながらも酔った勢いで一夜を共に。ジョージから付き合ってと言われてもイケメン好きのハルは応じなくて慎吾へ一直線。
ハルはジョージをムサイと言うけれど、ハルの可愛さもあざとさも一途さも分かっているイイ男だった。
顔だけで男を選んでしまうハルもヒゲでロン毛のジョージもキャラクターにブレがなく、読んでいて気持ちいい。でも、慎吾だけがよく分からない。ジョージのことを尊敬しているのか嫉妬しているのか、ハルを利用したのか好きだったのか、最後まで掴めなかった。
メインが三人いるせいか、慎吾の人物像が描ききれていなくて、心境の変化も唐突に感じた。ここがきちんとしていたら大人の男と夢見るお子ちゃまと足掻くガキの対比がハッキリしてもっと好きな作品になったと思う。