自由に空をどこまでも





2021年5月19日
泣いてしまった。夜空を駆ける聖獣の美しさそのもののような切なく崇高さすら感じるファンタジーです。自分の力だけで人生を取り戻したアシュがサージのために生きサージの幸せだけを願い慈しみ、サージもまたアシュをとてもとても愛していると言う。物語も言葉も文章も何もかもシンプルでなおのことまっすぐ心に届きます。後半のアシュの憤りとその後の悲劇は涙なしには読めない。互いを唯一というふたりに別れが迫ろうとする時、運命を静かに覚悟するアシュとサージがあまりに清らかで切ない。yoco先生のイラストも素晴らしい。ぜひ美しい寓話のような世界にひたってください。

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