パブリックスクール
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パブリックスクール

樋口美沙緒

愛すること

ネタバレ
2021年5月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 愛するって何?みたいな作品です

主人公レイはたった一人だった家族である、お母さんをなくして父方の家族であるイギリスの大貴族に引き取られます。
貴族であることを誇り、血族をすごい気にするその家で、愛人の子であったレイは冷たくされ
学校でもいじめられます。
そんな家で、唯一優しくしてくれたエドのことを好きになり、レイは好きだから少しでもそばにいたいと同じ全寮制学校に入学します。

そうして入学したレイにすごい怒りそれまでとうってかわって冷たく接します。
「これから先、誰とも話さず、誰とも関わらず、けして目立つな」
って言われレイは好きだから、そばにいたいから、“そばにいることでいつかぼくの愛が伝わればいいな”って思いながら、その言いつけを守り生活します。

そうして、2年以上そんな状態で過ごして
学校の中で、レイは変人扱い

あるとき
一人で絵を書くレイと、レイのかいたオフィーリアの絵を見て
演劇の授業の台本が思い浮かんだため、オーランドはレイをその授業へと誘います
そうして、レイの世界は少しづつ広がっていきます。

レイは、ずっと
“自分の愛が、エドに届いてるか”ってことばかりきにして

エドに自分の愛が伝わらないなら
もう、愛することを辞めるっていって
エドを傷つけてしまいました。

でも、世界を広げる関わりの中で
本当に大切なのは、自分の愛が届いてるかどうかではなく
それは、相手にしかわからないことで
自分にわかるのは
“相手の愛が、自分に届いてるかどうかってことなんだ”ということを思い出し
エドの愛はすでに受け取っていることに気が付き、そのうえでエドと話をしたり関わりを持つようなります。

レイに対して、エドは束縛して、閉じ込めてきましたが
「世界を広げるのは許すから、俺の目の前で、誰とも付き合わないでくれ」と懇願します。

やがて

卒業の日がきて、
最後の別れの日が来てしまいます

最後の日、二人は話をするのですが
形の違う二人の愛は…。


【感想】
この、話をするシーンは
すごい感動的でした。
絵もすごくきれいで
ストーリーにメッセージ性が感じられる作品で
BLをこえた作品だと思います!

読んでよかった!!
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