クレイジーネイバー【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
ツブキ
自分自身を愛するように、汝の隣人を愛せよ
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼
『ばかの恋』が面白い作者様です。独特なコメディセンスと作風がクセになりそうです。
ゲイである事と内に秘めた想いを告白し、玉砕ばかりかゲイバレされてしまう晶路(ショージー)。
序盤からショージーの生きづらさや、心の内を切々と全て語られ、ぐっと奥深く胸に刺さります。
隣人のアレックスは牧師ですが、ショージーを労る数々の言葉もまた、心に深く刻みこまれます。「あなたはあなたのままでいい」と言ってもらえたショージーが、どれだけ心を解放されて救われたでしょう。
ショージーを見守る優しさは、牧師としての使命であると共に、過去に傷ついたアレックスの希望の光に導かれ。
互いに心の穴を埋めあって、惹かれ合うのもとても自然です。
誰かに差しのべた優しさは、また巡り巡って帰って来る。とても素敵な事。
自分に自信も価値もないと、自分自身を嫌いになれば、全てがマイナスに見えるし上手く回らない。
自分にモヤモヤして、自分が嫌になる事ってあるので、すごくわかります。逆に、ハツラツと楽しくいれば、他人にも優しくなれる。まずは、自分を愛さないとね！とても共感出来るし、いろんな言葉が癒しの教本のようです。
深い愛の話ですが、ベースはラブコメなんで、ふふっと笑える面白さも盛り沢山です。二人の会話も楽しいです。ツブキ先生のコメディタッチとラブのバランスが抜群です。
どちらかと言えばストーリー重視なので、ちゅう止まりで最後までいたしておりません。これはこれでいいと思います。
読んで良かったぁ～。
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