覇者の玉杯―落日の華―
」のレビュー

覇者の玉杯―落日の華―

日輪早夜

愛と憎しみが表裏一体

ネタバレ
2021年5月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 戦の絶えない中国・・・っぽい場所設定なので、やっぱりストーリーも激動の中での愛憎的な感じになりますが、これがまた萌えるんですよね・・。
樹雨(きさめ)にとっては真赭(まそお)は自国を奪った敵になるのですが、幼かったのでうっかり?父のように慕ってしまう・・・それなのに!みたいな感じで段々憎んでいくのですが、この真赭がまた掴みどころのないお方で。慈しみ育てたのに逆に手放すようなことをして・・。そもそも、生きるも死ぬもどうでも良いみたいな風なので、若干そこも何かを達観してしまったかのような風情があって、でもそこに寂しさがある気がして、ちょっと母性をくすぐられます(^^;でも、個人的には弟の青砥(あおと)が一番可哀相な気がします。さんざん振り回されて、それでもなお兄を想う青砥・・・ほんと報われないよな~。青砥をメインでお話し作って欲しいくらいでした。
作品の世界観、好きです(^^憎い敵でありながらも・・・みたいな樹雨の葛藤が堪らなかった♪
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!