このレビューはネタバレを含みます▼
何だか話が進まなくて、まあそれも一度能力を買われて目を付けられてのジレンマだったのだろうけれど。貴族と庶民の間に生まれてからの半端な暮らし、貴族の名を持ち暮らしながら居心地が悪い事から成人したら庶民になる決意をして。お仕事小説としては物足りないけれど、幾つかの名を使い分けて、その身分に応じての装いや立ち居振る舞いは変身して、相手により違う面を見せていたのは面白い。最後に自分に出来ること壮大な事業へのあしがかりを踏み出したことを本人がそれほど自覚せずにいることが(彼への想いも)その先を知りたくなった。