芸人とエリートリーマン

地下劇場でライブをしながら売れっ子お笑い芸人目指す阿久津。でもなかなか売れなくてバイトをしながら相方と同居中。バイト先で見かけるドSそうな美人の泉川さん。泉川さんはエリートリーマンで、その冷たい目線から格差と性的快感をひしひしと感じたりしてます。くすっと笑えるちょっと暗い始まりでしたが、劇場の前で偶然私服の泉川さんに出会い、そこからちょっとずつ別の方向へお話が転がり出します。実際の泉川さんは初めに思っていたような人ではなくて…。
あーあるある、って思う目の前が解けて行くような感覚を感じさせてくれるお話でした。阿久津がどんどん変わっていくのがすごく良くて。この作者さんほんとに話が上手いんですよねー。いいから読んでみて！ってお勧めしたい。
もう一つの短編はそこまでひねりはない浅めのお話だけど、こちらはほっこり可愛かった。