虐げられる尾宿の哀れさが尋常ではない





2021年5月29日
とにかく恋愛脳過ぎて、朱雀の巫女や七星士としての役目より自分達の恋愛にばかり頭が一杯な美朱と鬼宿が自分としては昔から不快。そんな彼らを温かく見守る他の朱雀七星士の仲間も優し過ぎるよね。それに美朱自体もイライラする性格なのはもちろん。鬼宿も鬼宿で皇帝の星宿に対してさえも恋のライバルとしてのライバル意識を剥き出しにするし。それから他に強く感じるのは全員対等な仲間という印象の朱雀七星士に対し、何で心宿が青龍七星士達のボス、支配者の如く、いかにも当然のように他の青龍七星士達に指図しているのか?最初から最後まで他の青龍七星士達が心宿に都合よく道具として利用されただけなのも非常に不愉快。特に尾宿の扱いの哀れさが尋常ではない。おそらく、昔から彼は狼人間として迫害され続けて辛い人生だったのだろう。それが青龍七星士の一員として迎えられ、境遇も改善するかと思えば。サディスト・冷酷男の心宿からは対等な仲間として扱われず、野獣扱い、完全な下僕として何かと過酷な扱い。唯一、房宿だけが尾宿を鞭で叩く心宿を止めようとしたのが救いか。それでも普段の尾宿の悲惨な境遇の改善まではできないが。そして人間として死んでも完全な狼として復活でき、がんばって神座宝を取ってきても(こうすれば心宿から認めてもらえるとでも思ったのだろうか。)心宿に殺され、救いがなさ過ぎる。これなら何とか生き延びて今後は人間に迫害もされず、完全な狼として自由に尾宿が生きていくとかいう最後ならまだ救いがあるが。また、作者の方は愛情は皆無だと思われる尾宿よりも圧倒的にこんな心宿びいきなのが感じられるのも。それも逆にこちらとしては一層反感を煽られる。心宿に関しては彼が仲間や美朱達に冷酷・残酷な振る舞いをするのも心宿の悲惨な過去のせいだと作者は正当化・擁護する姿勢が強いが。しかし不幸な生い立ちでも房宿の方は心の優しさを忘れてはいない。自分が傷ついていれば他人を傷つけたくなってもしかたがないと心宿の行いを作者が正当化する論理はいただけない。しかも心宿の様子を見ていても最期まで彼の中にあったのは自分の苦しみばかりで、他の青龍七星士の仲間達などに対しての自分の行いを反省する様子も見られないまま。それにしてもなぜ作者は尾宿にばかり冷酷なのか。この尾宿というキャラに対しては見事に作者の情が感じられない。要するにこの作者はブサイクキャラは嫌いということか。

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