さすがの一言





2021年6月16日
おげれつたなか先生の作品はすべて大好きなのですが、今作品のふたりが特に好きです。ほんとに報われない、どうしようもないふたり。あまりにも不器用すぎる物語。ただ、これって実はありふれた物語にも近いのかなと思いました。生きる上で、人は気が付かないうちに誰かと寄り添っています。この二人もお互いに足りないものや、埋めてほしかったものを無意識のうちか、二人が出会えたからこそか補い合っていて、ただただ自分の人生を懸命に「生きている」ように思えました。嫉妬や傷つき、悲しみ、喜び、つかの間の安堵と心理描写がとにかく細かくてビシビシ伝わってきました。漫画の中に自分も入り込んだような感覚になります。ふたりの中にあるハッピーエンドはまだ遠く、たどり着けるのかそわそわしますが、重い不穏の中にある幸せ(ハッピー)を掴めることを願う一心です。

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gorogoro さん
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刀自古 さん
(女性/50代) 総レビュー数:2件