甘い誤算 特異体質の御曹司は運命のつがいを本能で愛す
」のレビュー

甘い誤算 特異体質の御曹司は運命のつがいを本能で愛す

涼暮つき/天路ゆうつづ

TLオメガバース

ネタバレ
2021年6月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ コミカライズから原作を探してきたのですが、まず同タイトルでイラストレーターさん違いで内容が同じものが発刊されていますのでご注意を。書籍版のこちらにだけ番外編が収録されています。たまにありますが、出来れば注釈つけてほしい。。。ということはさておき、TLの小説ではまだ少しめずらしい男性女性の他にα、β、Ωという3性のあるオメガバース設定の物語です。優良性であるαのヒーローと劣性とされるΩのヒロインが、たまたま出会い、運命と気づかず惹かれあい、運命の番として結ばれます。ヒロインはその性故に思春期以降ずっとΩであることに苦しみ劣等感を抱いてきています。ヒーローも理由があって本来発情したΩに反応するαのはずが反応したことがなく、ヒロインにだけ反応したことにより興味を持ち契約結婚をもちかけます。ヒーローが大人の包容力があるため(出会いはそこそこ強引でしたが)オメガバースにありがちな無理やり感もなくとにかく本人無意識に溺愛です。ヒロインもどんどん惹かれていく気持ちに振り回されますが根が強く優しく穏やかな女性でとても好感が持てます。ライバルやヒロインを貶めるような場面も悪意ある出来事もほぼなく、平坦と言えばそうなのですが、性への葛藤や気持ちの推移が丁寧に描かれて子供を授かるところまで読めたので、個人的には大満足でした。出来れば結婚式とか子供授かった時のヒーローの慌てっぷりとかも読みたかった(笑)
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!