おちたらおわり
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おちたらおわり

すえのぶけいこ

(再編集レビュー)数年ごしで全巻読破

ネタバレ
2021年6月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻読みましたが、続きを読むかどうか迷い中。
すえのぶさんの作品はどれもエグいですが、これもなかなかですね。
子どもやマイホーム絡むと逃げ場ないからね…
メンタル弱ってる時は読まない方がいいかも。
>>>>と書きましたが、数年ぶりに読み始めたら止まらなくなって、結局全巻読みました💦
途中、ママ友たちの女の醜さがかなり強調して描かれてるので、だんだん不快になり「これってミソジニーでは」と感じてしまいましたが、最後まで読むと、それも全部うまく回収されていました。
いろんな欲望や葛藤に振り回されるけど、結局は女の団結で乗り越える。いろんな人がいるけど人を信じようと思わせてくれる作品でした。
最後まで読むと、クミコというとんでもない負のエネルギーを抱えた人間が、周りのタワマン・ママ友たちの本性をあらわにするけど、みんな相応に自分の業のしっぺ返しを受け、痛手を負いつつ成長していく話なのかなと思います。

ただ、「実際そこまでうまくいくかな?」という疑問は残ります。
心菜夫妻が円満家庭になれるのもやっぱりありえないし、あと、最後、裏の組織(?)が黙ってクミコを手放すわけがない。派手な救出劇を人目に晒した以上、ふつうなら逮捕される前にクミコが消されるはずです。その辺り、所詮ファンタジーだと思えてしまうのが、ちょっと残念です。
すえのぶさんは、他の作品でも、悪役を巨悪にしすぎるところがあって、それが無理がある気もするし、でもそれがこの作家なんだろうとも思います。
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