このレビューはネタバレを含みます▼
結婚するのは誰でもいい、と思っていた都から左遷されたウリセスが、レーアとの結婚生活を送りながら、日常生活を送っていくお話。決して派手な出来事がバンバン起こるわけではないのにここまで評価が高いのは、日常の幸せ、心情がじっくりと描かれているからだと思いました。しかも軍人であるため有事になれば命の危険があるというところに、幸せの重みが一層増します。左遷され、味方が一人もいないところから、自分の信念と義兄弟からのアドバイス、有能な部下、そして支えになってくれる妻のお陰で、現代の日常にも置き換えられる様々な問題を乗り越えていきます。それと共に変化していく心情は読み応えがありました。強靭な肉体と精神を持つ戦士の心の柔らかな部分を刺激され、少しずつ縮まっていく夫婦の距離にニヤニヤです。2巻まで一気読みで、まだまだ続きがあることが本当に嬉しいです。楽しみに読みたいと思います。
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