このレビューはネタバレを含みます▼
初めての作家さん。全寮制お坊ちゃま高校に通う大地主の長男御厨と施設から彫刻家の養子として引き取られた日下、恋に落ちた二人は親にバレて衝動的に駆け落ち。15年後、御厨はデキるリーマン、日下は翻訳家に。んなバカなw読み進めて納得。あざとい御厨はすぐに許されることを見越しての単なる家出w日下にとっては文字通り駆け落ち。養子だから合わせる顔がなかったか、そこは血が繋がらない親子だからね。頑なに会うことを拒否してたら養父が程なく死去し全財産が日下の元に。日下の中で後悔や懺悔等様々な感情を抱えこんだ12年だったのは想像に難くない。で、ある日、日下が唐突に別れると言う。御厨が隠し事をしないという約束を破ったからだが、御厨はもちろん言い出しっぺの日下も別れる気は全くないラブラブな日常が面白おかしく描かれる。その中で日下は養父に想いを馳せ、御厨の愛情を感じながら養父と向き合う。言葉足らずで拗れるのは血の繋がり関係ないし、理解し感謝するのが死後でも構わないよね。切ないが御厨の優しさが温かい。でも会社でやるなよw