きょうもたのしくいきましょう
」のレビュー

きょうもたのしくいきましょう

平眞ミツナガ

私はあり

ネタバレ
2021年7月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ これは誰に感情移入するかで、評価が分かれる作品かも。佐野は確かに、最初はいただけない。夏木に誘われて、身体だけで繋がる。そして、夏木に嫌われないように、自分がいい立ち位置にいられるように、仲間内や周りに媚びを売りながら、狭い学校という社会で楽しく過ごそうとしている。ただ、それが本当に楽しいのか…が、高田に会ったことで答えが出たんですよね。佐野が好きだった夏木は確かに可哀想だけど、夏木も自分に逆らえない佐野に漬け込んで、自分の気持ちをねじ曲げちゃったから、佐野の感情は主従関係から先に進めなかった。高田にしたこともよろしくはない。好きになるって自分でもコントロールできない。主従関係から抜け出せなかった佐野と夏木と、信頼関係が出来てた佐野と高田。高田にしつこく絡んでいってる時点で、佐野の心には何か琴線に触れるものがあったんでしょうね。私は高田の性格が男前で好きなので、女っぽい性格の佐野とくっついて正解だったのかなと思います。時代や形は違えど、学生時代っていろいろ情緒あるよなーと、なんか感慨にふける作品でした。私はよかったです。でももうちょっと、佐野と高田のラブラブを見たかったかなぁ…。書き下ろしで、あっさりしてたので。
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