溺愛御曹司は仮りそめ婚約者
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溺愛御曹司は仮りそめ婚約者

幸村真桜

こんなにベタ甘々なヒーローも珍しい

ネタバレ
2021年7月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初なヒロインに迫る経験豊富な御曹司物語はよくあるけど、こんなに一途で、ずっとヒロインに片思いをしながらも、手を出せなかった、口説くことすら出来なかった奥手慎重なヒーローも珍しい。
ヒロイン好き好きで、キスしたくてたまらないヒーローは、契約の報酬を言い訳に、ヒロインにキス魔という位にキスしまくる。慎重にヒロインに契約を理由に距離を縮めようとするヒーローだが、予想以上にヒロインの母親に起因するトラウマは深くて、さらには、無惨な初恋がそれを強固にしてしまい、なかなか自分の心に向き合おうとしない逃げ腰のヒロイン。ヒーローに片思いをしている幼なじみ女性の攻撃にも深い傷を負い、結婚式で倒れたり、それから、ヒーローから逃げてしまったり。
ヒーローは契約の話を聞いた時から、周りからヒロインを囲い込み、逃げ場がないように、まさに獲物を狙う獣のように、ヒロインを追い詰めていく。ヒーローの予想以上の幼なじみ女性の執着に、激切れして、仕事を打ち切ってしまう。無惨な初恋相手に偶然再会してしまい、またゲスな言い寄りをしてきたのをヒーローが助ける。逆玉に乗っておきながら、奥さんが妊娠する度に浮気をするって、ゲス過ぎるクズ男。騙されたヒロインがあまりにも可哀想でたまらない。父親の言葉にずっと傷ついてきたヒロインにとどめをさしたのが、このクズ男。そんな男や父親のせいで、ヒーローはなんとも苦労をすることに。大学生からの7年の片思いは長い。しかも、その間、他の女性の影もなかったなんて、モテモテだろうに、なんとも心身ともに一途なヒーロー。そんなヒーローの一途さと誠実さがあったからこそ、ヒロインの硬く凍った心が溶けたのだろう。
結婚後もラブラブな二人。ヒロインがすぐに妊娠したのも不思議じゃない二人。七年も片思いし、契約後もずっと我慢をしていたヒーローが弾けてしまうのも仕方ない。ヒロインへの愛が爆発してしまい、絶倫になってもおかしくない。
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