トーキョーカモフラージュアワー
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トーキョーカモフラージュアワー

松本千秋

軽薄で暗いブラックユーモア

2021年8月10日
薄っぺらさと軽さの残った読後感。
トーキョーでお洒落、輝きに憧れて生きている若者を風刺も
交えて描いていた。
作者の斜に構えた視線が鼻につく、嫌な気分になる話が多かった。
他人の欠点をあげつらって小馬鹿にしているように感じられた。
恋愛において男女の愚かな面、醜い面を誇張して描きがち。
明るい話、笑える話もあるが、基本がネガティブタッチ。
他人の悪意、恨みつらみに触れた後のような毒気がある。
恐らく嫌味で皮肉っぽい作者と感性が合わないのだろう。
絵は上手で見やすいが、オムニバスでたくさん人物を出すなら、
もっと人物に描き分けがあったほうが読みやすい。
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