貴族から庶民になったので、婚約を解消されました!
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貴族から庶民になったので、婚約を解消されました!

大岩ケンヂ/小鳥遊 郁/椋本夏夜

複雑な心理。

ネタバレ
2021年8月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ アンナの両親のこれまでの対応にも、娘じゃないと知ったあとの対応にもものすごく腹が立つ。唯一、兄がまともかと思いきやこれまた寒空の下に即座に置き去りとか、、、騙されたって思いあまる気持ちもわからなくはないけど、荷馬車のくだりからの見捨て方にはあっぱれというほどひどい仕打ち。
そもそもアンナが真実をなぜすぐ打ち明けなかったのかとか、騙した悪女!以外の理由とかアネットに指摘されるまで1ミリも思いつかなかったのか?と。しかも指摘されて急に情が戻ってきたのか涙されてもなと。むしろこれまでだって妹への愛というより、かわいそうな妹(とされる毛色違いの少女)を居心地悪くないよう色々おもんばかってあげた俺!優しいでしょ的な、裏切られたと逆恨みのこれまでの労力返せよ的な、自分に酔ってる感が嫌い。でもこれが物語のいいスパイスになってくのだろうと思うと早く3巻が読みたい。
アンナも自分可愛さもあって、しかも疎まれてると両親の態度から感じている中で兄に真実を伝えられないでいた気持ちは理解できる。彼女が聖女の様ないい人でも、よくある物語に出てくる前向きチートな悪役令嬢的な女性でもなく、弱さと強くありたさのバランスに揺れてる感じが凄く人間味があって胸が痛かった。
そして、何よりもアネットがまともな女性で良かった。
ここまで読んで、いたずらを仕掛けた青い髪の妖精がとても病んでいて苦手。
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